ロボットによる在庫管理を可能にするRFID

2020年12月16日

スポーツ用品業者で、RFIDがロボットによる自律的な在庫管理を実現

在庫集計の自動化は小売業者が待ち望むものです。サンフランシスコに拠点を置く小売業向けロボット企業のSimbeは、この夢を「retail nirvana (小売業のニルバーナ)」と呼んでいます。そして、完全自律型の在庫管理ロボットTallyは、最も困難な小売環境においても、この夢を実現します。Decathlon Sporting Goodsのような体験型の小売業者では、製品を試着する顧客が製品を元の場所に戻さないケースが多く、そのため在庫管理は困難を極めていました。しかし、現在はTallyのおかげで自律的に処理されるので、店舗のチームは店頭で製品を数えるという面倒な作業から解放され、顧客サービスに集中できるようになりました。 

現在、TallyはDecathlonの米国内の店舗の在庫チェックを自律的に行っています。各店舗を毎日巡回し、Avery Dennisonが提供する最新のUHF RFID技術を用いて製品に取り付けられたタグをスキャンし、売り場で何が起こっているかといった洞察をリアルタイムで把握しています。Tallyが収集したデータは、Decathlonの米国の情報システムに送られ、製品の補充注文が行われます。 近い将来、間違った場所に置かれている商品についても、店舗に連絡がいくようになります。例えば、靴売り場でバスケットボールが見つかった場合などです。このように、商品を整然と管理することができ、顧客が求める場所に陳列しておくことができます。    

「Simbeでは、より良い在庫データが、小売業者のサプライチェーン全体の効率性と機会を高める鍵になると信じています。 私たちは、小売業界の最も困難な共通の悩みどころである在庫管理に対して、最先端のソリューションを継続的に市場に提供していくことを楽しみにしています。」 — SimbeのCo-founder and CEO、Brad Bogolea

Tallyは、RFIDとコンピュータビジョンの両方の機能を備えており、最適な精度を実現しています
Decathlonは、AD-324u8AD-383u7の製品タグを使用しており、Tallyの内蔵RFIDリーダーで読み取り、Tallyのコンピュータビジョン機能を補完しています。 RFIDとコンピュータビジョンのデュアルモダリティを活用することで、Tallyは日々のRFIDスキャンを97%以上という驚異的な精度と信頼性で行うことができ、同時に棚上の価格設定ミスの検査や棚の最適化のための店舗レイアウトの分析も行うことができます。 

Simbeは、最新の小売ロボットTally 3.0を発表しました。 光学システムの強化と耐性および操縦性の改善により、Tally 3.0は通常の営業時間中、買い物客や従業員の近くで安全に操作できるよう、センサー一式を使用しています。 このロボットは、内蔵された新しいデータプロセッサーにより、在庫をより迅速に分析し、重要な棚の洞察について、すぐに店舗チームと共有することができます。その結果、小売業者は、空の棚や製品の間違った配置の問題に、より迅速に対処することができ、より良い店舗体験を顧客に提供することができます。 新型コロナウイルスの流行を背景に、Tallyは、チームが顧客の近くで定期的に製品を調査する必要性をなくすことで、従業員と顧客の接触を減らし、通路の混雑を緩和させることができます。 

Aveny Dennisonの現在および将来的な顧客は、米国内のDecathlon店舗に加え、オハイオ州マイアミズバーグにあるAveny DennisonのRFID Labにおいて、「retail nirvana (小売業のニルバーナ)」 の片鱗を体験することができます。

Avery Dennison SmartracのVice President and General ManagerであるFrancisco Meloは次のように述べています。 「Simbeの最新のTallyを当社のRFID Labに迎え入れることができ、大変うれしく思います。 私たちは、将来、すべての物理的な個品が固有のデジタルIDを持ち、その個品によって店舗にもたらされる価値が、読み取りインフラの精度と効率の両方を向上させていくと信じています。 RFID技術を店舗に導入している、または導入を検討している顧客が、複雑な小売環境でTallyのような自律型在庫ソリューションを活用することに価値を見出しています。 Decathlonのような重要な顧客がこの技術を試しており、関心が高まっています。」

「RFIDのリーダーであるAvery Dennisonと提携し、Tally 3.0を発表できることを嬉しく思います」とSimbeのCo-founder and CEOのBrad Bogoleaは述べています。 「Simbeでは、より良い在庫データが、小売業者のサプライチェーン全体の効率性と機会を高める鍵になると信じています。 私たちは、小売業界の最も困難な共通の悩みどころである在庫管理に対して、最先端のソリューションを継続的に市場に提供していくことを楽しみにしています。」

Tallyのより詳細な情報や、自動在庫集計のメリットについては、ウェビナーの録画をご覧ください。 

Tallyのバーチャルデモまたは対面デモをご希望の方は、お近くのAvery Dennisonのアカウントマネージャーにご相談ください。

 
Simbe Roboticsについて

Simbe Roboticsは、小売業者が在庫やオペレーション上の課題を改善しながら、店舗環境の状態についてかつてないほどの可視性と洞察を与える自動化ソリューションのグローバルリーダーです。 Simbeは、カリフォルニア州サンフランシスコに本社を置くベンチャー企業で、米国、ヨーロッパ、アジアの世界的な大手小売業者やブランドと提携しています。 詳細については、www.simberobotics.comにアクセスするか、@simberoboticsをフォローしてください。

 

Decathlonについて

1976年の創業以来、Decathlonは、高品質で手頃な価格のスポーツギアやスポーツ用品を提供し、誰もがスポーツをより身近に感じられる環境を作り上げてきました。 Decathlonは、自社製品の設計、革新、生産を行っています。この垂直統合により、同社は、あらゆるレベルや能力の人々がスポーツを楽しめるようにすることを目的として、最高の価値を最安値で提供します。 フランスのリールで設立されたDecathlonは、現在、全世界70カ国でで1,600以上の店舗を展開しており、スポーツ用品の代表的な小売ブランドとなっています。 Decathlonの詳細については、www.decathlon.comにアクセスするか、FacebookInstagramTwitter@DecathlonUSAをご覧ください。 

 

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