2025年10月22日、Walmart(NYSE: WMT)とAvery Dennison(エイブリィ・デニソン、NYSE: AVY、所在地:アメリカ オハイオ州メンター、以下 Avery Dennison)は、生鮮カテゴリーにおけるRFID(電子タグ)技術の活用を新たな段階へと進化させる取り組みを発表しました。
食品ロスの削減と鮮度の維持は、消費者、生産者、小売業者のいずれにとってもこれまで以上に重要な課題です。今回発表された業界初のソリューションは、生鮮部門の在庫管理を変革し、従業員と顧客双方の体験を向上させるものです。特に、ベーカリー、精肉、惣菜部門で導入が進められます。
高湿度かつ低温環境下(精肉売場など)でのRFID技術活用という、業界が長年抱えてきた課題の解決に向けて、WalmartはAvery Dennisonと連携し、RFID対応ラベルを精肉部門へ導入可能にする初のセンサー技術を共同開発・検証しました。
Avery DennisonのRFIDソリューションを精肉、ベーカリー、惣菜部門で活用することで、Walmartの従業員は在庫をより迅速かつ正確に把握でき、顧客が求めるタイミングで商品を常に陳列することが可能になります。また、デジタル化された賞味期限情報を即座に確認できることにより、従業員は商品を効率的にローテーションでき、値下げ判断もより的確に行えるようになります。その結果、販売機会損失や食品廃棄の削減にもつながります。
Walmart U.S.のVP, Front End TransformationであるChristyn Keefは次のように述べています。
「テクノロジーは、従業員とお客様の双方にとって、より便利で効率的な環境を実現するものであるべきです。手作業の負担を軽減することで、従業員は本当に重要なこと——接客により多くの時間を割くことができます」
Avery Dennison Identification SolutionsのVP & GMであるJulie Vargasは次のように述べています。
「複数の生鮮カテゴリーにおいて、Walmartとともに業界初のRFIDイノベーションを実現できたことは、人と地球の両方に配慮するという両社の共通のコミットメントを象徴しています。すべてのアイテムにデジタルIDを付与することで、従業員は取り扱う食品の鮮度を瞬時に把握でき、より適切な在庫管理と食品ロスの削減を実現します。これは業界における画期的な出来事であり、これまで世界の複雑な課題解決に取り組んできたAvery Dennisonが創業90周年を迎える節目にもふさわしい取り組みです」
今回の協業は、Walmartが掲げるサステナビリティ目標とも整合しています。Walmartは、2030年までに自社オペレーションにおける食品ロスと廃棄量を半減させることを目指しています。アイテム単位での自動識別を導入することで、WalmartとAvery Dennisonは生鮮食品の管理手法を刷新し、よりスマートで迅速、かつ持続可能なオペレーションを実現します。
Avery Dennisonは、今回の重要なマイルストーンを基盤に、Optica™ソリューションポートフォリオを通じて、原産地から店舗までの可視性と透明性を実現する「つながる食のサプライチェーン」の構築を引き続き推進していきます。