パンデミックを経て、サプライチェーンにおける可視性の重要性が増し、多くの組織が運営に混乱をきたしています。 新型コロナウイルスによって、重要な資材の製造や輸送、港湾のキャパシティが崩壊し、インフレ圧力と供給不足を引き起こしました。また英国では、Brexitによって問題がさらに深刻化し、製造業や物流業を含む多くの分野で深刻な労働力不足を引き起こしました。
こういった状況において、必要とするアイテムがいまどこにあるのか、いつ到着する可能性が高いのかを正確に特定できるという事は、組織があらゆる課題に対応し、危機を回避するための戦略をたてる上で役立ちます。
トレーサビリティの向上
最近まで、効果的なトレーサビリティを実装することは容易なことではありませんでした。「1970年代以降、ファッション業界は広大な地域ですべての生産を外注してきたからです」と、テクノロジープラットフォームHiggのCEOであるJason Kibbeyは述べています。「その結果、サプライチェーンは細分化されてしまいました。10年ほど前まで、ほとんどの企業はサプライチェーンの構成要素を知りませんでした。情報を収集することは、非常に高価な施策に着手するということ、またはバリューチェーン上のあらゆる方面との密なコラボレーションと信頼が必要でした。これまではそれを実行するためのリソースや情報の入手方法がなかったのです」
このようなサプライチェーンにおける可視性の欠如によって、不適切な活動が続き、地球にとって壊滅的な結果をもたらす結果となりました。
しかし、今状況は変わり始めています。atma.ioは、Fortune 500に名を連ねるグローバルなマテリアルサイエンス企業のAvery Dennisonが提供する解決策のひとつです。日々活用するアイテムに固有のデジタルIDを割り当てることで、リアルとデジタルの世界をつなぎます。「Atmaはサンスクリット語で『魂』を意味し、魂は旅を通じて持続する、という考え方です」とWinogradは説明します。「製品の魂について考えると、それは固有のアイデンティティであり、製品の魂を知るすることで、製品のライフサイクルを通じて起きた事を理解することができます。その情報を活用することで、製品から、作り方、第2の人生を与える方法、寿命を延ばす方法、そして世界への影響を確認する方法を学ぶことができます」